こんにちは!makeshopマガジン編集部です。

3/9に開催したイベント「MAKESHOP DAY」について、先日公開した前編に続き、レポートをお届けいたします。後編でもさまざまな”売れるシカケ”が紹介されていますので、ぜひ参考にしてみてください!

SEMINAR B 第1部 :「エモさ」で打開する!売れるコピーのフレームワーク

SEMINAR Bの第1部は、株式会社MISO SOUPの大原翔様と、弊社の竹本佳和が登壇し、売れるコピーに関するノウハウをお伝えしました。

多くのECサイトは見た目の良さにこだわります。確かにとても重要な要素ですが、商品のコピーが不十分だと、消費者は買ってくれません。「ECサイトでは快適な購入体験を提供することが重要。その商品を購入することで、どのような未来が待っているのか。消費者はそれを想像して購入します」と竹本。それには購入心理に突き刺さる商品のコピーが重要であると強調しました。

ECサイトにおけるコピーの重要性について、大原様は「消費者は自分に関係あるかどうかを3秒で判断している」と説明。その内訳として、最初の1秒で記憶に残るのが「ネーミング(商品名)」、そして足を止めてもらうのがキャッチコピーの役割になるとのことです。

では、良いコピーとは何か。「良くないコピーは、機能やスペックのみの情報になっています。それでは買いたいと思っていただけません。良いコピーは、機能を顧客目線に落とし込み、感情を動かすものになっています。それには自社商品を理解して言語化し、情緒的な価値を探るといったことが必要になります」と大原様は良いコピーについて説明しました。

ほかにも「わかりやすさ」「発音のしやすさ」「親しみやすさ」など、売れるコピーを作るノウハウが満載でした。ECでは実際に商品を手に取ることができないので、コピーはとても大切です。それを改めて実感したセッションでした。

SEMINAR B 第2部 :「Instagram×EC マイクロインフルエンサーを使った集客術」いま必要なSNSマーケをプロが解説!

SEMINAR Bの第2部は、FOCUS株式会社の加田密様にご登壇いただき、弊社の戸恒智美がモデレーターを務めました。

インフルエンサーマーケティングの市場は、2020年が330億円のところ、2027年には1030億円の規模になると予想されています(出典:株式会社サイバー・バズと株式会社デジタルインファクトの調査)。インフルエンサーによる発信は、消費者目線で訴求率が高いため、導入する企業が増えているとのことです。

そうしたなかで注目されているのが、マイクロインフルエンサーです。従来はフォロワーの数が多ければ多いほど効果があると期待されていましたが、実はフォロワーが少ないほどエンゲージメント率が高いとのこと。そのため、フォロワー数が1万人から10万人の“マイクロインフルエンサー”が最も効果的となるのです。ちなみに、インフルエンサーにはマイクロのほか、トップやメガ、ナノなど、フォロワー数によって区分があります。

次にSNSですが、商品の購入にはインスタグラムの利用者が最も多いとのことです。若者向けと思われがちですが、50代や60代でも、自身で投稿していなくても商品の購入でインスタグラムの利用が最も多いそうです。

以上のことから、「マイクロインフルエンサーとインスタグラムの活用が、最も効果的に売上向上を期待できる」と加田様は語ります。とはいえ、企業がマイクロインフルエンサーを探すのは簡単ではありません。そこで、FOCUS株式会社が提供しているマイクロインフルエンサーを活用したサービスと事例をご紹介いただきました。

SEMINAR B 第3部:創業120年の老舗シューズメーカーが取り組むリピーター対策

SEMINAR Bの第3部は、アサヒシューズ株式会社の鈴木美穂様にご登壇いただきました。また、メールマーケティングツール「MakeRepeater」のアサヒシューズ株式会社様での活用方法に関しては、弊社の小谷栄治から説明させていただきました。

アサヒシューズ」は、お子様からシニア層まで、機能性と快適性を重視したシューズを提供しています。卸しが中心のビジネスモデルでしたが、同社の認知度拡大やお客様とのコミュニケーションの確立を目指し、ECサイトによる直販に取り組んでいます。「新規のお客様が繰り返し購入していただく優良顧客となるにはどうするべきか。シューズは頻繁には購入しないため、どのように売上拡大に結び付けるかが重要です」と鈴木様。シューズメーカーならではの課題解決に向けて導入したのが、MakeRepeaterでした。

MakeRepeaterの活用方法としてご紹介したのは、小学校向けの「スクールシューズ」です。小学校向けの場合、頻繁に購入することがなくても、最大で6年間のお付き合いになります。そこで長期的なフォローを実現するために、初回購入時からの160日後まで段階的にメールを送るようにしました。160日後のメールでは、「サイズに合った靴の選び方」というような内容のメールで買い替えを促します。

また、新学期などの節目では、全会員が対象のクーポンやお得な情報をスポットメールとして一斉配信しています。「商品の買い替えを意識してクーポンの期限は長めにというリクエストをいただきましたが、期限は短いほど売り上げに貢献します。そこで、クーポンに関しては、スポットメールでの対応としました」と、小谷はメールの使い分けについて説明しました。

今後について鈴木様は、「スクールシューズをリピートしていただくお客様に対し、親子向けや大人向けのシューズをご購入いただくように取り組んでいきます」とのこと。MakeRepeaterの導入から2年が経過し、新たなシナリオの展開でお客様とのコミュニケーションをさらに深めていく考えです。

SEMINAR B 第4部:お客様の離脱を防ぎ最適なCPAに。サイト運営における離脱防止の重要性や改善施策

SEMINAR Bの第4部は、株式会社PROFESSYの速川精一様にご登壇いただき、弊社の田所裕理がモデレーターを務めました。

ECサイトの離脱防止として、ポップアップやチャットボットによる「ウェブ接客」があります。ポップアップは、商品の購入を促したり、ほかの商品を紹介したりすることでの活用が有効です。表示のタイミングを選びやすいのがメリットで、離脱時に「お忘れではありませんか?」などと表示して購入を促すこともできます。一方チャットボットは、お客様とのコミュニケーションに活用します。よくあるお問い合わせなどを設定することで24時間接客することができます。

チャットボットツールの登場は10年以上前であり、国内だけで100社以上が提供しているとのことです。機能もさまざまなため「ツールのカスタマーサポートが充実していること」が重要だと速川様は説明します。そのうえで、顧客に合わせて最適化すること、あらゆる機能を駆使してPDCAを回すことが必要とのことでした。

ウェブ接客の活用について、速川様は「離脱防止策に活用できることから、いわゆる“出口”に近いところで情報が得られます。出口に近い情報取得にフォーカスできることは、ウェブ接客の今後として期待できるところです」と考えています。また、ビデオ通話を使ったウェブ接客による離脱防止策にも取り組んでいるとのことでした。

エピローグ:ポストコロナ時代の売れるシカケ

MAKESHOP DAY OSAKA10thを締めくくるのは、弊社エバンジェリストの高橋和夫です。「ポストコロナ時代の売れるシカケ」と題し、イベントを総括しました。

3/13にマスク着用が個人の判断となり、コロナ禍の終わりが見えてきました。EC業界はコロナ禍で外出自粛もあり、大きく市場を伸ばしました。今後はその反動が来ると想定されます。

では、どうするべきか。月商200万円のECサイトを想定して、必要となる対策をお伝えしました。

売れるシカケとなる基本戦略を実行し続けることが大事です。まず、SEO対策。これをやらないと売れません。独学ではなく、しっかり学んで実践してください。次にSNS。とくにインスタグラムの活用は必須です。Z世代は新しい商品の情報をインスタグラムから得ています。次は広告。Google広告のP-MAXで自動化できます。広告出稿の作業はとても大変ですが、P-MAXはGoogleが最適化してくれます。空いた時間で売上向上の施策に取り組みましょう。

売上向上には「購入率」と「客単価」を上げることも必要です。購入率を上げるには、商品画像と説明文を充実させます。画像は10枚以上用意しましょう。また、商品の背景や歴史を掲載することも効果的です。

客単価を上げるのはアイデア次第です。例えば、食べ合わせがいいものを集めてセット販売すれば、完成した料理をイメージしやすいため、購入を大きく後押しします。季節に合わせてギフト向けのセットを用意するのも効果的です。以上が月商200万円の売れるシカケになります。

次に月商1,000万円超のECサイトにおける施策についても紹介しました。ポイントはリピーターを獲得すること。月商1,000万円超のECサイトの多くは、新規顧客が3割で、リピーターが7割というケースが多いとのことです。リピーターの割合が低いECサイトの場合は施策を見直してみましょう。

このほかにも、実店舗との連携や海外への販売(越境EC)、自社ECモールの構築など、ポストコロナ時代の売れるシカケについて説明させていただきました。

MAKESHOP DAYは今後も開催予定!

前編・後編にわたり“売れるシカケ”満載の豪華10セッションの概要をすべてお伝えしてきました。いかがでしたか?

MAKESHOP DAYは、今後も福岡や東京で開催を予定しています。今回都合がつかなかった方は、次の機会にはぜひご参加ください!