こんにちは!makeshopマガジン編集部です。

今回で6回目となる「MAKESHOP DAY」を3/9に開催しました。イベント名は「MAKESHOP DAY OSAKA10th」。ご察しの通り、弊社西日本支社の設立10周年を記念してのイベントです。関西に縁のあるゲスト企業様にご登壇いただいたほか、「関西のうまいもん」のプレゼントを用意させていただきました。

リアル店舗への回帰、円安や燃料高によるコスト増など、EC業界も変化の激しい社会情勢に少なからぬ影響を受けていますよね。そうしたなかでも、売り上げを確実に伸ばしているECサイトはたくさんあります。

イベントのテーマは「売れない原因・売れるシカケ特集」。「売れない原因」をカテゴライズし、各カテゴリのプロが「売れるシカケ」について解説するという豪華10セッションをお届けしました。当日は、300名を超えるショップ様やパートナー様、導入検討者様にご参加いただくことができました。ありがとうございました!

当日の模様を、前編・後編の2回に分けてレポートしていきますので、ぜひご覧ください。

プロローグ:市場トレンドから探る売れない原因


プロローグでは、弊社エバンジェリストの高橋和夫が「売れるシカケ」がズラリと並ぶ各セッションの前振りをしました。

ECサイトで初めて購入する商品について、人は良し悪しの判断ができません。そのため、ECサイトから得られる限られた情報から、加点方式と減点方式で評価することになります。減点方式が勝れば、買うのをやめてしまいます。

「この感情の移り変わりが、ECサイトにおける体験そのもの。ここに気づいていないと商品は売れません」

また、日本の消費者はリスク回避志向が強く、信頼できないECサイトでは商品の購入を避ける傾向にあります。ECサイトの信頼性とは、期待通りの商品とサービスを受けられるかどうか。信頼できないECサイトには、商品に対して正確かつ十分な情報を掲載していない、サービス面では会社情報の掲載や配送・返品などの運営ポリシーを掲載していないという傾向があります。そのため、まずは信頼性の確保が重要だと説明しました。

SEMINAR A 第1部:『ECテクニックに振り回されない』ための羅針盤~月商ごとに事例で見る店舗コンセプト、施策優先順位の決め方と計画~

SEMINAR Aの第1部は、リライズコンサルティング株式会社の大久保貴広様にご登壇いただきました。

ECサイトの売上向上策として、さまざまなテクニックが世に氾濫しています。ところが、そのテクニックを実践しても、思うように売上が伸びないというのはよくある話です。その理由として、大久保様は「力の入れ具合や、順番が間違っていることが多い」と指摘し、年商の規模ごとに最適な施策の優先順位について、事例を交えながら解説されました。

例えば、月商200万円を超えるECサイトの場合は、「事業計画(事業投資をいつまでに回収するか)」「店舗コンセプト」「販促投資」の優先順位で取り組むべきとし、それぞれの施策のポイントをご紹介いただきました。事業計画がないと販促投資ができず、販促投資ができないとECサイトのアクセス数が伸びず、結果的に売上が伸びないということに。施策優先順位の決め方と計画の重要性を強く認識しました。

SEMINAR A 第2部:低コストで新規集客を実現!Googleショッピング広告の活用方法

SEMINAR Aの第2部は、株式会社フィードフォースの森一真様にご登壇いただき、弊社の岩崎慎平がコーディネーターを務めました。

「Googleショッピング広告」はGoogleの検索結果に表示されることから、新規顧客の獲得が期待でき、購入率が高いという特徴があります。SEO施策よりも即効性が高く、「アクセス数の増加だけでなく、売上増の成果を出しているショップ様が多い」と森様。また、成果が期待できるケースとして、「商品点数200以上」「独自商品がある」「商品単価が2,000円以上」が挙げられるそうです。

Googleショッピング広告でより多くの効果を上げるには、商品に関するデータをしっかりそろえることが重要になります。Googleショッピング広告が求める項目をすべて埋めるだけでなく、プラスの情報も加えることが大切です。ただ、これらの運用のために時間を取れなかったり、初めてで不安があったりすることもありますよね。そこで、Googleショッピング広告を活用するためのサービス「EC Booster」をご紹介させていただきました。makeshopの管理画面内【プロモーション】のメニューから申し込むことができます。

SEMINAR A 第3部:今すぐできるリピーター対策~makeshopの機能徹底活用!~

SEMINAR Aの第3部は、弊社の色川安梨沙が、リピーター獲得の重要性と獲得のための対策をご紹介しました。

店舗様にとってリピーターは収益の安定化を支え、新規顧客の獲得にも貢献するというとても重要なお客様です。では、リピーターになっていただくための対策は、いつから取り組むべきでしょうか。

答えは「注文が入る前」、さらに「ショップ運営の初期」からになります。注文が入ってからの対応では、機会損失につながりかねません。

具体的には購入時に会員登録を促します。そしてメルマガを送ることで、接触機会を増やしていきます。重要なのは、メルマガの配信タイミング。適度な頻度と、開封されやすい時間帯や曜日、注文日時などを把握して、配信タイミングを検討していきます。また、購入のお礼メールのほか、特典付きアンケートメール、お誕生日クーポンメールなど、内容を変えることも重要です。商品の意外な使い方メールなども、リピートにつながります。makeshopではメルマガ配信機能がありますので、ぜひご活用ください。

SEMINAR A 第4部:ユーザーが安心して買える商品ページ作成の3つのコツがわかる!

SEMINAR Aの第4部は、アイデックスデザイン株式会社の栗岡将寛様にご登壇いただき、弊社の堀口元気がコーディネーターを務めました。

消費者が商品ページに不安を抱いたら、購入していただくのはとても難しい。このことは、EC担当者でなくとも容易に想像できると思います。では、安心できる商品ページとは、どのようなものでしょうか。栗岡様は「ファーストビューで9割安心」「第三者評価で安心」「実店舗と地域性で安心」の三つを紹介しました。

「ファーストビューで9割安心」とは、受賞歴や販売数などの実績、商品のメリット、創業からの期間、そして送料が商品ページでしっかり掲載されていることを意味しています。「第三者評価で安心」は購入者のレビューです。「実店舗と地域性で安心」は、実店舗の雰囲気や場所、地域性などの情報です。実店舗の売上にも貢献します。

「小さな不安を一つずつ取り除いていく。安心してサイトをご覧いただけるページ作りを心がければ売上アップにつながります」と栗岡様は、自社ECサイトでは“安心”が重要なキーワードであることを強調しました。

SEMINAR A 第5部:注目フィットネスブランドの商品のこだわりを伝えるサイトづくり

SEMINAR Aの第5部は、株式会社ミカランセの清徳隆様にご登壇いただき、弊社の河本光弘がモデレーターを務めました。

株式会社ミカランセは、デザインの「かわいらしさ」「セクシーさ」「健康美」にこだわったフィットネスブランド「MIKANO」を展開しています。特に生地へのこだわりは強く、糸1本から自社で生産しており、着心地の良さと耐久性の高さが好評です。

ECサイトを立ち上げたのは約10年前。Webでは着心地の良さを伝えるのは難しいことから、プロのインストラクターの声を掲載するなどの工夫をしています。また、年2回発行しているカタログでは、Web版も展開しており、Webカタログからの購入も可能にしました。カタログの写真は特に注力しているポイントで、1回の撮影で2万枚以上になるほどのこだわりです。写真によって売り上げが変わることがあるそうです。

株式会社ミカランセには、年会費が2,000円のクラブミカノという優良会員制度があります。割引などの特典が魅力の会員制度ですが、実店舗とECサイトの連携が購入単価の向上に貢献しているとのことです。ECサイトの構築では、会員データの連携が一つのポイントとなっています。

今後については、いっそうの認知度の向上と販路の拡大に努めるとのことで、インストラクター向けの「アンバサダー制度」に取り組むほか、makeshopが提供している越境ECの機能で海外への販売を検討しているとのことです。

 

以上、【MAKESHOP DAY OSAKA10thレポート:前編】をお届けしました。後編ではSEMINAR Bとエピローグでご紹介した内容をレポートいたします。後編もぜひご覧ください!