こんにちは!MakeShopマガジン編集部です!
今回のショップインタビューはフットサルショップ「VAMOLA」、(現在は休店中)
原宿に実店舗をかまえるアクセサリーブランド「capana」のショップオーナー、柄沢様に取材をしてきました!
フットサル用品のショップ「VAMOLA」
アクセサリーのショップ「capana」
フットサルのネットショップを立ち上げたきっかけを教えて下さい!
前職は社員数60名程度のIT企業でサラリーマンをやっていました。
そこの社内ベンチャーで立ち上げたのがフットサルのネットショップです。
当時、サッカー用品のブランドはたくさんあったのですが、
フットサル用品のブランドはありませんでした。
私自身も小学生からサッカーをやっているのですが、
フットサル用品のブランドをまったく知らなかったんです。
世の中にまだ無いものなんだと気づいて、
これは特化させたほうがいいなと思ったのが立ち上げたきっかけです。
大変だったことは何ですか?
業界にコネもなければ、やり方も分からないので、いきなりプーマのカスタマーサポートに電話したりしました。
取引をしたいとお願いをしていたんですが、もちろんお客様サポートなので断られ続けました。
でも私には妙な先入観がなかったので、
「とりあえず担当者につなげてください!」としつこくお願いしていたら、
ちょうどタイミングよく展示会があるから来てみますか?ということになり担当者にお会いすることができました。
今考えると大胆なことをしてしまったな・・・と。笑
あと、店の前でオーナーを待ち伏せしたことも有りました。
電話で営業をしても、店舗が無くてネットショップだけなんで怪しいって相手にもされませんでした。
パワポの資料を持って「日本一のフットサルショップを作る!」なんて言っている、当時23歳の私は100%門前払いですよ。笑
それでも諦めず営業を続けて、取引をさせてもらうことができました。
もはや執念ですね。
そうして作った取引先のおかげで、立ち上げた楽天での売上が初月100万円以上を達成して、
24ヶ月連続増収でその会社でのトップの売上を出しました。
前職はどんなことをされていたのですか?
その会社に入社する前はトラックの運転手をやっていました。
それまでは、ピザーラで副店長をしたり、営業、イベントプロデュースなど色々なことをやってきました。
当時から向上心があって「成功したい、社長になりたい」と漠然と考えていました。
クラブイベントのオーガナイザーをやっていた時に、
知り合ったWEBデザイナーのお客様に紹介されて、リクルートで5年連続TOPセールスマンだった方に出会いました。
その方に経営者が幹部を募集するWEBサイトを作りたいから
「WEBプロデューサーをやってくれませんか?」と言われて
即答で「いいっすよ!」と受けました。
何も経験が無いのに・・・。笑
それがWEB業界に入ったきっかけです。
その方のもとで1年くらい働き、
自分が初めて作ったロゴが本屋に並んだり・・・驚くことの連続でしたね。
柄沢さんがIT業界に興味をもったきっかけは?
トラックの運転手は結構ハードな仕事で、これだけ働いても稼げる金額は限られているのに
IT業界の人達はいとも簡単に桁違いの額を稼げる仕組みをもっていました。
そういったところに興味を持ちましたね。
僕の地元は埼玉県なんですけど、地元の企業にホームページの必要性を訴えています。
未だにホームページを持っていない企業が多いです・・・
ECサイトも会社概要のためだけとかで作っていたり、それじゃあやっぱり売上は上がらないんですよ。
1万円でもいい。
まずは売上目標たてて、ペルソナを設定することから始めることが大事ですね。
こだわり抜いたアクセサリー
カパーナを立ち上げたきっかけは?
フットサルショップで、ネット販売のノウハウを身につけて、
「本当に自分がやりたいことってなんだろう」と考えた時に、
自分の好きなブランドを立ち上げたいと思いました。
そして、デザインから販売まで、自社で行うことをチャレンジしたのがカパーナです。
ジュエリーにしたきっかけは何ですか?
もちろん好きだったということが一番です!
服に合わせたアクセサリーではなく、
カパーナをつけるからこの服装にしようというのがコンセプトです。
それくらいカパーナを好きになってもらいたいという思いが込められています。
ファッション業界の知識はあったんですか?
まったくなかったです。
ですがファッションは昔から好きでブランドを作りたいという気持ちはありました。
そう考えている中で、会社のため、売上のためだけに動いている自分がいて、
このままでいいのかなと自問自答をしました。
やらないで後悔するならやって後悔しようと決めて。
会社を辞めて、それからは1週間で1500万~2000万くらい資金を集めました。
自分の全財産も費やしたので、財布の中は1000円になりました。笑
資金、人、ものづくり、環境・・・あてはあったんですか?
ないです。
でもここでもフットサルショップでの経験が生かされました。
カパーナの商品は日本の最高峰の技術を使った商品にして世界に発信しようとテーマを掲げましたので、まず探したのが日本でトップクラスの工場です。
人口血管やロケットをつくったりする繊維の世界的企業が福井にあるのを知り、
最初は断られ続けたんですが1年間くらいアタックし続けました。
足しげく工場に通って、構想やアイディアを必死に伝え続けた結果、
「うちにはお金はあるがアイデアがない、あなたはアイデアはあるけどお金がない。なら一緒にやろう!」
といって首を縦に振ってくれました。
スワロフスキーをやろうというきっかけは何ですか?
マイケル・ジャクソンやレディーガガなど、名だたる有名人にアクセサリー、衣装を提供している「根塚政吉」さんというデザイナーがいて、
その方にも一緒にアクセサリーを作ろうとアタックし、OKをもらうことができました。
開発、デザイン、工場
世界に誇るトップスペシャリストのチームを結成すると、その噂を聞いたスワロフスキージャパンからお声がかかり、
日本で唯一、アクセサリージャンルでスワロフスキーの公式ロゴを使わせてもらうことができました。
同じ商品を作っていても日々ブラッシュアップしています.
55~80歳の中で職人さんの中で、
すごく細かい肉眼で見れないレベルの繊細さで作りたい要望を出したりしています。
日本の職人さんのすごいところは、「出来ない」と決して言わないところです。
なんとか出来る方法を探して、「出来たよ。」と言って持ってきたときは鳥肌が立ちますね・・・。
ネットショップでの販売状況はいかがですか?
お陰さまで順調です。その理由として、カパーナのリピート率の高さが上げられます。先月の売上ではリピート率が54%とかでしたね。
これは狙ってやっていることで、新規ではなくリピーターさんに喜んでもらえるように色々な施策を行っています。
どんなプロモーションを行ってきましたか?
SNSがメインですね。
実はカパーナは広告費をかけてないんです。
これは、今の時代だからこそできることですよね!
本当に地道なのですが、TwitterとLINEを使ってお客様とコミュニケーションをとるようにしています。
Twitterでは、カパーナに関するツイートを見つけたらリツイートしたり。
LINE@ではOne to Oneでの問い合わせを受けつけて、
多い時は、一日200~300件ほどのお問い合わせがあります。
大変ですが、スタッフにはやらせずに自分で全部対応しています。
問い合わせの内容としては、
サイズ感とか、芸能人が着用していたものが欲しいとかが多いです。
ご自身のスマートフォンでやりとりをしているそう
LINE@を使って売上はアップしましたか?
はい。売上の貢献度は高いですね!
チャットツール、告知、メルマガの代わりにも使えます。
LINE@はTwitterと違って見てもらえる可能性が非常に高いので、
「来た!買わなきゃ。」と思っていただけるように配信をしています。
LINE@経由のリピート購入もあるのでしょうか?
リピート率は上がりました。
お問い合わせの1対1トークをしたことが良かったのだと思います。
LINEの良いところは、24時間自分が返せるタイミングで返せるところですね。
お客様もリアルタイムの返信を求めています。
こちらに届いているとは認識せず、
お客様が何気なく「かわいい!」とメッセージしてくることもあります。
そこで「ありがとうございます。お気軽にご質問くださいね!」というコミュニケーションがひとつ生まれます。
ただ非常に地道ですね・・・
でもSNSをやりきれば必ず売上はたつようになります。
LINE@
実店舗をもつメリットは何ですか?
現場の声がわかることです。
最初はネット販売と、卸しだけだったのですが、
実店舗を出したときに起こったことがありました。
それは修理品の依頼が増えたことです。
それって良くないことじゃないの?って思うかも知れませんが、
実はすごい良いことなんです。
「どんだけ使ってくれてたの?」ってくらいボロボロになっている商品を持ってきたお客様がいて。
いかにお客様が肌身離さずカパーナをずっと着けてくれているかが分かったんです。
そこで、ケアに力を入れていこうと気づくことができました。
今後やりたいことはありますか?
ブライダルラインをやりたいです!
人生の分岐点になるものを作りたくて、少しずつ動いているところです。
ネットショップは何人で運営されていますか?
私を含め、二人でやっています。
自分で受注管理とか「ヤマトB2」の吐き出しとかまでやっています。笑
そのおかげでオーダーの流れや、市場ニーズが見れるようになりました。
すると的確に売れるものを仕入れることができるようになり、過剰在庫を防げるようになりました。
ただ、
持っていないこともチャンスロスにつながりますよね。在庫を持っていることは悪だと一般的には言われ、
リスクをかけていない受注販売が最近増えていますが、
売れる商材がわかっていればそうする必要はありません。
日々の受注状況から商品の動きをデータにしておけば、入ったばかりのスタッフでも売れる商品=仕入れるべき商品が分かりますから、実はそんなに難しいことではありません。
最後に・・・今後のビジョンを教えて下さい!
世界にカパーナの商品を進出させたいです。
実店舗をオープンして実感したのですが、非常に外国人のお客様が多いです。
そのお客様達は、メイドインジャパンブランドを求めています。
まずは東南アジア、そしてヨーロッパへ。
世界に日本の技術力・商品の魅力をアピールしていきたいと思っています。
お話を伺っていると、とにかく行動力があるな・・・!と感じました。
ネットショップ運営をする上でもトライ・アンド・エラーしていくことはとても大切ですし、
これからネットショップで起業したいと思っている方にも参考になるのではないかと思います。
「失敗してもいい。とにかく行動することが大事」
そういった事を教えられたような気がしました!
柄沢さん、ありがとうございました!