こんにちは!makeshopマガジン編集部です。

11/10(金)に開催した「makeshop day TOKYO 19th anniversary」について、前回のイベントレポート前編に続き、後編をお届けいたします。第4部~最後の第6部までの内容をまとめていますので、ぜひご覧ください!

makeshop dayレポート後編

第4部:初心者から中級者向けGA4活用講座~いますぐはじめるアクセス解析~

第4部は、ショップ様の売上アップのご支援をしている弊社ECコンサルタントの森田康佑より、GA4の設定や活用方法についてお話しいたしました。

そもそもアクセス解析はなぜ必要なのか、考えてみたことはありますか?森田によると、『売上に伸び悩んでいるショップ様は、その原因が何なのか分かっていないことも多いです。売上の方程式のうちどこが弱いのかを知り対策をおこなうためにも、アクセス解析は不可欠です。売上データはmakeshopの管理画面から確認できますが、その売上データとアクセスデータを掛け合わせて分析することで、より深い分析が可能になります』とのこと。

アクセス解析ツールはさまざまありますが、なかでもGoogleアナリティクスはGoogleが提供している最もメジャーなツールですので、ぜひ使い方を覚えてご活用ください。

Googleアナリティクスでは、これまで提供されていたUA(ユニバーサルアナリティクス)からGA4へのアップデートにともない、分析方法や計測方法、改善の指標やレポートも変更されました。これまでUAを使っていたショップ様も、改めてGA4を学ぶ必要があります。

セミナーでは、makeshop管理画面内の設定方法に加え、GA4側でやっておくべきデータ収集の設定変更など、実際の設定についてもご案内いたしました。例えば、データ保持の期間を長く設定することで、長期間の数値を確認することができ、より効果的な分析がおこなえます。

GA4のレポートを見る際には、どこからサイトに来たか「アクセス経路」を見ることで、集客対策を考えることができます。また、「ユーザー属性」を分析すれば、サイトのターゲット設定に活かせます。「ユーザー環境の詳細」からは、デバイスごとのアクセスや注文状況がわかります。BtoCのショップであれば「mobile(=スマホ)」経由のアクセスが多く、そのエンゲージメント率も高い傾向がありますが、「mobile」 のエンゲージメント率が低い場合には、具体的にどこを改善していくべきなのかGA4の分析で原因となるページを突き止めることもできます。

このようにGA4を活用すれば、ECサイトの課題を発見し、対策のヒントを得ることができます。まだGA4を使ったことがないショップ様は、まずはアカウントを作成し設定することをおすすめいたします。自社での分析が難しいという場合には、「ECコンサルティングサービス」もご検討ください。

第5部:ChatGPTも活用!ユーザーを意識したSEO対策のポイント

第5部は、4部の森田と同じくECコンサルタントの水野詩織がSEO対策についてご案内いたしました。

「検索エンジン最適化=SEO」は、集客につながる重要な対策です。特に、日本の検索エンジンシェア率ではGoogleが75%と最も多いため、Googleに対応することがSEO対策で最も重要となります。「Googleが掲げる10の真実」として評価基準が挙げられていますが、『かんたんに言うと、ユーザーにとって価値のある情報を提供すべき』だと水野は伝えました。

では、ユーザーにとっての価値のある情報とは何なのでしょう。

下記の画像のように同じ商品を紹介するページが2つあるとき、ユーザーはどちらで買いたいと思うでしょうか?もちろん、左の情報が多いページの方で買いたいと思うのではないのでしょうか。これがユーザーにとって価値がある情報というわけです。

さらに価値のある情報を追加するために、「1次情報(=スタッフのおすすめ情報や、購入者のレビュー)」を加えるのも効果的です。より上級編としては、商品詳細に書ききれない情報を記事として書くというのも1つの手ですが、その時にどんなキーワードを使うべきか見極めるのが難しければ、ツールの活用も検討ください。『ラッコキーワードのようなサジェストツールで検索キーワードを調べたり、Google Search Consoleを活用することもおすすめ』とのことです。

こういったツールを活用して導き出したキーワードは商品説明文にも盛り込むべきですが、その際には、makeshopの「AIで商品説明文を生成する機能」が役立ちます。

Googleは、AIが作成したコンテンツでもユーザーにとって有益な情報であれば評価すると公式に発表しています。AIで商品説明文を生成した際にもしっかりと内容を確認し、修正や追記をして活用することで、ユーザーにとって価値のある情報の提供を効率的におこなうことができます。

水野は最後にあらためて、『SEOで大事なこと=ユーザーファースト』だと強調しました。

第6部:広告費をかけずにECサイトに人を集める中小企業のためのSEO術

今回のmakeshop day最後となる第6部は、水産物のEC販売で人気のショップ「ホットロブスター」を運営するJPholic株式会社 代表取締役の飯村康男様をゲストにお招きし、弊社エバンジェリストの高橋和夫が進行するトークセッション形式でECサイトのSEO術について深堀りしていきました。

飯村様は、在学中の2006年に「ホットロブスター」を立ち上げ、資金が少ない中でも広告費をかけずに月商数百万円まで成長させてきました。現在は佐賀県のビジネスアンバサダーや、「EC NOW」というECノウハウを発信するメディアも運営されています。

まず高橋からは、『Google Search Consoleを見せてください』という突っ込んだ質問が!いきなりのリクエストにもかかわらず、飯村様は快く見せてくださいました。驚くべきは、「ロブスター」というビッグキーワードの月間表示回数が2万4千で、CTR(クリック率)2.4%、実際に「ロブスター」と検索するとWikipediaに次いで2番目に「ホットロブスター」が表示されます。さらに「ロブスター 通販」のキーワードでは、CTR35.1%という驚異的な数字で掲載順1位を獲得し続けているとのことでした。

『では、上位表示させるためには何をしているのですか?』という高橋の質問に対し飯村様は、『一般的にSEOはサイトの人気を表しますが、私はどれだけスムーズにお買い物できるかが重要だと考えています。一番安心できるサイトを目指し、そのためにコンテンツを充実させています。例えば、makeshopのフリーページを活用し、ロブスターの調理方法や、伊勢海老との違いなどを説明するページを用意しています』と回答しました。

SEO的な用語で言えば「Buyクエリ(=買いたいというユーザーの意図を示すキーワード)」をおさえることも重要ですが、コンバージョンに近いキーワードは競合も多いため、購買行動からは離れても「Knowクエリ(=知りたいというユーザーの意図を示すキーワード)」をおさえていくのがポイントだそうです。「Knowクエリ」を使ってコンテンツマーケティングをおこなった結果、「ホットロブスター」でも「ロブスターと伊勢海老の違い」のページがキラーコンテンツになっています。

また、コンテンツマーケティングをするにもどうしたらよいかわからないという人は、まずは連想ゲームのように「ロブスターと言えば〇〇」と書き出すことからはじめれば進めやすいそうです。その後は、第5部でもご紹介したラッコキーワードなどの無料ツールを活用し検索ボリュームを確認しながら、自社のショップに関係があるか?そのキーワードで上位を狙っていけそうか?など検討していきます。飯村様が言うには、『いきなりビッグキーワードを狙うのは難しいので、まずは検索ボリューム100~300前後のスモールキーワードから狙っていくのが良い』とのことでした。

その他にも飯村様は、makeshopのテクニックやChatGPTを活用してSEO対策をおこなう方法など、いろいろなノウハウを教えてくださり、あっという間にトークセッションは終了となりました。イベント終了後のアンケートでも「時間が短く感じた」や、「もっとノウハウを聞いてみたかった」といったご意見を多くいただきました。

飯村様が代表を務めるJPholicでは、「ホットロブスター」の運営に加え、EC担当者向けのWEBメディア「EC NOW」の運営をはじめとしたEC支援も展開されています。こちらのサイトも参考にしてみてください。

以上、makeshop day TOKYOのイベントレポート後編をお届けいたしました。

今後も弊社では、イベントの主催や出展、セミナーの企画などをおこない、EC運営ノウハウやトレンド情報の発信に努めてまいりますので、ぜひチェックしていただければと思います!