こんにちは。MakeShopマガジン編集部です。
今回はオーガニックコスメを扱う「BIOTOPE INC.(ビオトープ)」さんにインタビューをしてきました!

ECは3年ほど前からあったのですが、とある取組みをして売上が倍以上に。
さらに代表の中森さんは国税局からファッション業界へ、そして現在は
コスメの会社を設立したという気になる経歴をお持ちの方でした。

それではお話を伺ってみましょう!

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青山の骨董通りに構えるオフィス

オフィスがおしゃれとは聞いていましたが・・とても素敵ですね!
何かコンセプトがあるのですか?

「シンプル」がコンセプトとしてあります。

このオフィスは、海外から輸入した商品を仕分けしたり、ECでの
物流拠点としても使っています。
ここで検品をして、契約している倉庫に発送をしているので誤発送などが起こり得ないよう整頓を心がけています。

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白とステンレスを基調としたシンプルなオフィス

BIOTOPE INC.(ビオトープ)いう名前はドイツ語の造語だと伺いましたが、
何か込められた思いなどがあるのでしょうか?

「BIO(ビオ)」はヨーロッパではオーガニックという意味で、
オーガニックを打ち出したいのでこの名前にしました。

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創業してまだ5年ですが、日本ではオーガニックはまだまだ一般化されていないです。
ヨーロッパでは人々の身近にあるもので、
コスメでも20%位をオーガニックが占めています。
日本では、1%くらいで・・・

逆にシェアが少ないので、もっと広がっていくのではないかと可能性を感じました。

中森さんは、最初は国税局に勤められていたのですよね。

もともと、会社を立ち上げたいという気持ちがありました。
実家も事業をやっていて、幼い頃から経営を身近で見てきた影響も大きいです。
そういったこともあり、自分がやるなら会社の土台をしっかりさせた経営者になりたいと思い、
まずは一番苦手な数字を経験しようと思い3年間国税局で働きました。
そして、次のステップとして自分で数字を作る経験を積みたかったのでアパレル系のベンチャー企業に転職しました。

ゴールは創業だったのですね。
アパレル業界のベンチャーに行ったのは何か思いがあったのですか?

そこは意識していませんでした。
その会社の社長をメディアから見て、彼の考えに共感し会ってみたいと思ったからです。

「この人と働きたい」と思ったのがきっかけですね。
社内も国税局からの転職だと大騒ぎだったそうです(笑)

その後は、別会社へ転職されたのですよね?

グループ会社だった会社に、役員として入りました。
109系のアパレルブランド「GILFY(ギルフィー)」を運営していた会社で、業務改善の責任者として働きました。
そして創業した社長が辞めることになったので、2代目として社長になりました。

当時は若い女の子の間で空前のブームだったブランドでした。

当時高校生だったのですが、ギルフィー大好きでした(笑)
お正月には、福袋を買うために並びました。

ピーク時には、日本で一番坪効率が良いと言われていたくらい、とにかく勢いがすごかったですね。

そこでの経験がマーケティングのノウハウの蓄積になりましたか?

役に立っているとは思います。
やはり、お客様が喜んでくれるポイントが分かるようになったので。

もちろん、失敗もたくさん経験したのでそちらも蓄積されていると思います。

そこからついに、創業ですね。
会社を辞めて創業するまでの準備期間はどれくらいでしたか?

商品を売る経験は積んだので、簡単にできるだろうという感じですぐに創業しました。
ですが、思ったより商品開発に時間がかかってしまい半年くらい思ったような商品ができず・・・
そんなときに、海外のオーガニックの文化に興味を持って
実際に視察行ったりして輸入販売をしようと考えました。

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現在取り扱っているのは6ブランド

コスメってEC業界ではもっとも競争レベル高いと言われています。
SEOが効きづらい、広告も難しい。
そこにあえて踏み込んだ理由は?

5年ほど前から、時代が少し変わってきているのを感じたからです。
2012年3月11日の震災以降、「共感」というワードが注目されていて、
それまではマーケティング・イベント・雑誌・広告を出せば売上を出すことができましたが、
段々効果が見えなくなってきていました。
コスメはアパレルとはまったく違うビジネスモデルで、
ランナップが少なく値引きも基本的にはないです。
定番商品で消化率が高いビジネスなので、逆にチャンスだと思いました。

最初に取り扱いはじめた商品はどれですか?

STOP THE WATER WHILE USING ME!というドイツのブランドです。
直訳すると「私を使っている間は水を止めて!」です(笑)
最初これを見つけたときに意味がわからなくて、水を使わない商品なのかと思ったらボトルが呼びかけているのですよね。
とても新鮮でどういう意図で作られたのかが気になり、HPから直接英語で問い合わせをしました。

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そこからオーナーとのやりとりが始まり、話を聞かせてもらうと、

ドイツにも日本と同じようなもったいない文化があるらしく、
ドイツ人が持っている環境意識や、おしゃれさを表現したいと思い作ったそうでした。

そういったやりとりを続け
「じゃあ、日本での展開を一緒にやろう!」と意気投合しました。

きっかけはただのコミュニケーションでしたね。

まずは卸しからはじめたのですか?

そうですね。
まずは、流行りのお店や、高級感のあるお店に置くことがなによりいい宣伝になると考えました。
でも、つてがなかったので、セレクトショップや百貨店の店頭に突撃営業をしたりもしました。

商品に自信があったので、断然苦ではありませんした。

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スキンケアだけではなくヘアケアやルームフレグランスなども取り扱っている

そこからの成約はありましたか?

ほとんどがその営業で成約しました。
もちろん、その後認知がついてお問い合せからの成約もありました。

卸しで基盤を作って、そしてついにECでの展開へ。
はじめて小売をしたのはECでしたか?

はい!百貨店のポップアップショップで限定販売したりもしていたのですが、
基本的にはECサイトだけですね。

3年前にメイクショップをはじめられたそうですが、
売上はどんな感じでしたか?

最近まで、ずっと横ばいでした。
EC作っただけでSEO対策も何もしていなかったので当然ですね。

立ち上げた当時、デザインは知り合いに制作してもらっていました。

最近は、スマホ経由での注文が6割を超えてきて、
スマホサイトを見直さなければいけないと思い、メイクショップのこだわりDESIGNに制作を依頼しました。

正直・・・できはどうでしたか?

とてもいいバランスでできて満足しています。

どうしても世界観を大事にしないといけないですが、
お客様の反応が良いデザインをアドバイスしてもらいながら作っていただいたので。

リニューアルして売上は上がりましたか?

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約2倍になりました!
自分たちだけでサイトを作ってたときも伸びていたけど、
まだまだ伸ばしたいと思ったので、
サイトリニューアルをきっかけにMakeShopのコンサルティングサービスに申し込みました。

コンサルを依頼しようと思ったのはなぜですか?
実際に使ってみてどうでしたか?

MakeShopは機能がたくさんあるので、すべてを使いこなせないのはもったいないことだと思ったからです。
EC販売をしている方とのつながりもないので、コンサルに聞いたほうが効率が上がるかな、と。

コンサルをしてもらってまだ2ヶ月くらいですが・・・大正解でした!
きめ細やかに対応してくれますし、担当者はイケメンでさわやかですし(笑)

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少人数の会社ですので、経理、PR、ポップアップの際は店頭での販売など・・
スタッフも専門領域がなくて、EC業務も片手間でやっている状況でした。
ECのプロから売上アップのノウハウや、最新情報を聞けるのがとても良いですね。

実際にコンサルからのアドバイスで何をしましたか?

SEO対策、かご落ち対策、リピーター対策をしています。

最初の2ヶ月はSEO対策から、お客様の反応を見たり
Google Analyticsを見てお客様の属性を分析したりしています。

Google Analyticsで気づきはありましたか?

サイト上に「通販」の記載をいれた方が良いということです。
最近って通販ではなく「オンラインストア」とかを使いますよね。
だから「通販」というキーワードで検索されるのかな?と素人からすると懐疑的だったんです(笑)
ですが「通販」を入れたらしっかりとそのキーワードで検索されていて、新しいお客様にサイトへ来ていただけるようになりました。

そういったところも含めて、常にユーザー目線で
ちゃんと支持されるショップにしたいです。
コンサルの方とお会いしたり、電話やメールなどでアドバイスをいただきながら日々改善を繰り返しており、
お陰様でスムーズに売上が伸びている状況です。

最後に今後の目標を教えてください!

コンサルティングサービスを開始する時にセットした目標は、
2ヶ月で達成してしまったので、次はその3倍を目指したいです!
そして全体の売上のEC化率を5%くらいにしていきたいですね。

もう一つは、まだオーガニックの認知が低いので、
リアルに体感してもらえる場を提供したいです。
全国のPOPUPや店舗で、
実際に商品の香りや手に取ってもらったりして良さを知って、
ECでまた戻ってきてもらえるようにしたいです。

身の回りをすべてオーガニックにする必要は無いと思っています。
お客様が、健康に気を使った商品選ぶ選択肢のひとつとして存在する。

それがぼくらに出来ることではないかと思います。

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「スマホの時代」ということに気づいて、スマホサイトを見やすく変えたり、
お客様がたどり着きやすいようにSEO対策をしたり・・・
お客様の利便性を一番に考えてそれに合わせた変化をすることで
短期間でグッと売上を伸ばすことに成功したのですね。

BIOTOPE INC.さん、ありがとうございました!