こんにちは!MakeShopマガジン編集部です。

EC市場の成長に加えコロナ禍での影響もあり、ECの利用はますます増えてきています。そんな中、ECにおけるクレジットカードの不正利用も増加しており問題視されています。MakeShopでも、2月より不正検知・認証システム「ASUKA」と連携し、不正利用を未然に防ぎチャージバック被害を低減させるオプション機能を提供開始いたしました。

この度、不正利用に対する正しい知識を身に付けショップ運営にお役立ていただけるよう、「ASUKA」を運営する株式会社アクルの近藤社長に記事を寄稿していただきました。3回にわたってご紹介しますので、ぜひご覧ください!

アクル近藤社長

増加するクレジットカード不正利用~突然の集中アタック!ほうっておくと大変なことに~

近年増加する第三者不正利用によるチャージバック

皆さん、「チャージバック」というワードを聞いたことはありますか?チャージバックとは、簡単に言うと「カード売上の取消」ですが、中でもオンライン(非対面/ 番号盗用)での第三者(なりすまし)によるチャージバック被害が増加しています。
不正利用被害のグラフ
もしかすると、カード会社からの「利用内容調査依頼」、あるいは「チャージバック確定」を受けての売上の取消といった経験を持つEC加盟店も多いのではないかと思います。それは、ここ数年で第三者によるチャージバック被害が急増しているからです。

直近のトレンドとは

近年のトレンドでいいますと、2019年は旅行商材が非常に多く被害を受けた年でした。延期にはなりましたが2020年に東京オリンピックを控え、インバウンドの増加もあり航空券や宿泊予約施設でチャージバックが多発しました。

20年になるとコロナの影響もあり被害エリアは圧倒的に物販領域に移ります。特にアパレル・ファッション雑貨、家電、デジタルコンテンツなどが前年に比して増加しました。またワインなどの飲料、食品などもチャージバックが発生しています。 旅行商材に群がっていた不正集団が物販領域へ大移動したのです。

突然のアタック

「初めてチャージバックが発生した!」「突然チャージバックが増えた!」などそんなお声が方々で聞かれるようになりましたが、何も対策をしないでいると、不正な輩に集中的にアタックを受ける傾向がわかってきています。下記はあるアパレル会社の時系列におけるチャージバックの被害経過状況です。
不正アタック分布
初めは数千円~数万円レベルでアタックはスタートします。この段階では「まだ大丈夫だろう」「目検チェックでまだ大丈夫かな」「配送前のチェックをすこし強化するか」「数万円の被害ならまだ何もしなくて大丈夫だろう」などで終わってしまう加盟店が多いのも事実です。

ただしこのケースのように小手先の対策だけでそのままにしておくと、いずれ一気に集中的にアタックを受け、あっという間に数百万円以上の被害レベルになってしまいます。こうなってしまうとお手上げです。今や誰か一人がいたずらで不正をしているのではなく、集団として生業としてアタックをかけています。気づいた時にはゴキブリのような不正集団の餌食となってしまうのです。

「最初」が肝心

数百万円の被害になる前に何かできる対策はなかったのでしょうか?本来は、不正金額の大小に関係なく、少なくともチャージバックが発生した時点、もしくは何か異変を感じた時にすぐに対策を考えるべきなのです。それが正解とわかっていながら、何もしない加盟店も非常に多いのも事実です。ただ不正利用を野放しにしていると、被害金額もさることながら究極的にはカード会社(アクワイアラー)からカード加盟店契約を解除される恐れも出てきます。

少しでも違和感があるのであれば、チャージバック対策の専門家にすぐに相談してください。また不正対策ツールなどの実装も検討すべきでしょう。

MakeShopで利用できるクレジットカード不正利用防止ツール
「ASUKA」紹介ページ

以上、アクル近藤社長の寄稿記事【第1弾】をご紹介しました。

次週は、『【第2弾】「不正顕在化加盟店」とは何か?本質的な不正対策とは』をお届けします。ショップ運営の参考に、ぜひご覧ください!