こんにちは。MakeShopです。
2017年5月から本格始動をはじめたMakeShop福岡支社。福岡進出にあたって、サポートをしてくださった福岡市役所では、福岡を活性化させるためにIT企業を誘致しているとのこと。その背景や取り組みなどを、福岡市経済観光文化局・山下様に聞いてみました!

▼プロフィール
山下 龍二郎(やました りゅうじろう)
高校卒業後は関西に進学、就職。メーカーでの企画職を経験したのち、

「街単位での企画をしてみたい」という思いがつのり福岡へUターンで戻る。

自身もUターンを経験したことから、福岡市経済観光文化局にて県外のIT企業やCSセンターが

福岡市に拠点を出す際の支援、企業誘致や人材移住までは幅広いサポートを行っている。

-このたび山下さまのご協力もあって、メイクショップ福岡支社を移転することができました。これから福岡支社が本格稼働していくにあたってご質問です。東京に本社がある企業が、福岡に進出するにあたって起こる問題は何でしょうか。

福岡進出時にご苦労されたこととして、本社と支社の熱量の違いから、支社側から不満が出るというのを進出企業様からよくお聞きします。
福岡進出するとき、本社側が新しい案件を広げたいという思いからガンガン行こう!という熱量でくるのが、実際に現地に赴任する方にとっては仕事増やして・・・という思いを持つこともあったりということもあるみたいですね。
本社が福岡支店しっかりとコミットし、支社が主体性を持つことができるとうまく回り出すとお聞きします。

そのためにはすでに福岡にいる、メイクショップで言うと伊集院さん、そしてこれから入社するひとたちに、これから福岡支社を自分たちで大きくする、ここでスタートアップするようなイメージで働ける環境を整えられるとモチベーションも上がるのではないでしょうか。

IT企業を誘致する理由とは

-私も福岡出身なのですが、福岡に来ると、戻っておいでって言われます(笑)

福岡の強みはそれなんですよ。福岡出身の方は地元愛が強い方が多く、何も言わなくても福岡のPRをしてくれるんですよね。

-流通シェアが大きいのはどういう業態ですか?

福岡は卸し、小売、サービス業の割合が5割強で、商業施設が多いです。ECはポテンシャルが大きく広がっていると思います。

九州は昔から通販王国と言われておりますが、中小規模の事業者様のEC化は進んでいないともお聞きするので、中小企業でも臆すことなく積極的にネット化が進むと良いと思います。

通販王国だからこそ進まない!? IT化の課題とは

-MakeShopは、昨年一年間で1,441億円の流通額を生み出しており、ショッピングカート業界で日本一の流通額を作り出しているのですが、その総流通額がどのエリアの事業者が多く生み出しているのか、県別の構成比率を調べたところ、九州エリアのネットショップで作られている流通額は全体の4%しかなかったんです。

日本全体で見ると、ネットショップをビジネスに活用できているのは、やはり東京に集中しているのですが、それでも東京に偏りすぎていると感じますし、地方のEC化率はまだまだ上げられると思っています。

九州は10%経済圏と言われているけどECはまだまだです。それはつまり、チャンスがあるということ。企業側はネットの需要があるのは分かるけど、忙しくてアナログから脱出できない。未だにFAXで注文を受けているようなところもたくさんあるとお聞きします。

出典:GMOメイクショップ調べ

行きたい、住みたい、働きたい街

-福岡市が目指すところは?

都市の成長を担う部分で得た税収で、市民が豊かになることです。それをインフラや福祉、生活の向上、街の底力をあげて成長させることに使っていくというのが市の方針です。

短期の目標は「福岡に来てもらう」
中長期で言うと「福岡で働いてもらう」
短期で言うと、福岡はクルーズ船が多く今年は年間で300回以上来ますし、国際会議の開催件数も政令市で一番多いんです。クルーズ船は一隻の乗員定員が4,000人を超えるような大型客船も寄港するので、そこに力を入れています。

中長期で言うと、ITをはじめとするクリエイティブ産業の企業誘致や、福岡からビジネスを生み出すスタートアップの支援です。
これからの福岡の成長を引っ張っていただくのはIT。私たちは、企業様と一緒に盛り上げていきたいです。

-人材育成については何か取り組みをされていますか?

企業誘致のPRポイントとして、人材採用がネックになって進出にいたらないケースもあります。そこでIT・デジタルコンテンツの開発経験者をUターン、Iターンで福岡に移住転職していただこうという「福岡クリエイティブキャンプ」(http://fcc.city.fukuoka.lg.jp/)に取り組んでいます。
また、福岡で育った学生さんで言うと、本当は地元に残りたいけど仕事が無いから県外、特に関東圏に出てしまう方も多いです。できれば福岡に留まって活躍していただけるような、環境を整えていくことが大事だと感じています。

福岡は市民の数における学生の割合が、京都に次いで日本で二番目に多い街です。
また、留学生も福岡県は東京都、大阪府に次いで多く、中国、韓国、台湾、東南アジアの学生さんも増えてきています。
企業か、人材、どちらが先か。私達が企業の受け皿になれば、そこに就職したい人も集まってくるので人材の流出を抑えることができると考えています。

▼メイクショップ福岡支社にて

働き方や環境など、様々な方面から福岡の活性のためにアプローチをされていることを聞いて驚きました。
MakeShopも、まだまだ福岡でも知らない人も多いので、ECを使った働き方というのを提案できる可能性を感じています。
山下様、ありがとうございました!